最近の記憶には全く自信が無いのに、わりと小さい時の記憶が鮮明です。
そんな私だからこそ幼少期に大人から言われた言葉を覚えていて、その後の自分に強く影響を与えている事があるな、と思います。
自分にとっていい影響を与えてくれた発言として、祖母の言葉がいくつかあります。
私は祖父母と小学校時代の大半を一緒に暮らしていました。
祖母は私が何か食べているときによく
「○○ちゃんは、本当においしそうに食べるね。」
しょっちゅうそう言われるので、何となく苦手な物でも「美味しくない」とか「食べられない」とは言えず嫌な顔をしないように食べていました。
はっきり言って、どういう顔が美味しそうに見えるのかは全く分かりませんでしたが。
そして気が付くと、好き嫌いが全く無い大人になっていました。
私が生まれた時には曽祖母も元気だったのですが、母からは
「○○が赤ん坊の時、大きいおばあちゃん(ひいおばあちゃんの事)はいっつも、この子は幸せな子だよ、って言っていたんだよね~」と言われていました。
そのお陰で、自分は幸せの星のもとに生まれたんだと思い込んでいました。
大人になってこの大人たちの発言が私を大いに助けてくれていると思っています。
会社員になり好き嫌いがない事で、ある職場ではとても社長に気に入ってもらい、人間関係の構築にも大きな助けとなりました。
自分は幸せに生まれたと思い込むことで、何が有っても何とかなると根拠のない自信があり、精神的にも強くなれたと思います。
その一方、悪い影響となった母からの発言も有ります。
幼稚園か小学校低学年の頃、ドライブ中に歌を歌っていたら母が
「音痴だね~」と、たぶん冗談で言ったのです。
本当に何気に、冗談のつもりだったと思うのですが、私の心には深く刺さりそれ以来人前で歌うことが出来なくなりました。
学生の頃はカラオケが大はやりしていて、みんなでカラオケにいく流れになるとドキドキし、なんとか断る口実を見つけるため必死でした。
ちなみにカラオケで歌うと声が震えます。
いつだったか流石にこれは克服したいと思い、自分の部屋でこっそりカセットテープに歌声を録音し本当に音痴か確かめてみました。
自分で聞いた限り音程が外れることは無く大丈夫そうだったので、それを何度か繰り返し自分は音痴じゃない、大丈夫、と言い聞かせだいぶ克服できましたが。
そんな経験もあって、大人の何気ない発言が子供に大きな影響を及ぼすと身をもって分かっているのですが、実際子育てしいるときに意識出来ていたかというと全く自信が有りません。
何せ必死だったので、今思えばひどい発言も沢山したのではないかと思います。
私の発言で子供が傷ついていない事を祈るばかりです。